赤松川の夏、子どもが遊ぶ

那賀川の支流赤松川(徳島県日和佐町〜相生町)は、地元の子どもたちの天国。唇を紫にしながらも一日中川で遊びます。子どもの表情を追いかけてみました。
(開設02/10/12  更新04/8/12)
赤松川との出会い ◆谷の水は冷たい ◆子どもたちに託したい ◆春を探す ◆大人の避暑地 ◆夏を楽しむ ◆足を浸ける潜水橋 ◆舞が谷 ◆赤松川周辺地図 ◆撮影地周辺地図  ◆撮影地周辺地図  ◆那賀川合流点から見た赤松川3D
赤松川との出会い

赤松川との出会いはアユ釣りだった。小学生の頃、父に連れられて那賀川を自動車で上っていった。当時、阿南市から鷲敷町に入る阿瀬比越えの細い坂道にはガードレールがなく怖かった。

赤松川は、那賀川上流域の川口ダム直下流に合流する支流。この地方は丹生谷と呼ばれ、一日の降水量の全国記録を持つ木頭村を始め、日本でも大台ヶ原と並んで雨が多い地域。

大雨が降って本流が濁って黄色くなるときでも、赤松川は涼しい顔をして深緑の水を吐きだしている。きれいな水を好むのは魚も同じ。上ってきたアユは赤松川に導かれるにように遡上していく。もっとも那賀川を天然遡上してくるアユは川口ダムで行き止まりだからそうするより仕方ない。

赤松川の入り口には吊り橋がある。ゆらゆら揺れる足元を覗き込むと、深い渓谷を清冽な水が流れている。吊り橋を渡って小径を降り、大きな岩場からアユを狙う。漁法は、オモリを下に付け、毛針を数本結わえた仕掛けを上下してアユを誘う。これを徳島ではドブ釣りという。コトンとオモリが底を打つと、今度は上へ上げる。ある程度のところで今度は下げる。これを繰り返す。

アユは石に付いたコケを食べる植物性なのだが、解禁当初は毛針を追いかける(川虫を食べる)。勝浦川の丈六寺の下の淵と赤松川の入り口の淵は、ぼくのお気に入りのドブ釣りポイント。

中学のときは、好きな女の子が見ているのを横目でちらっとて見て対岸の岩場から飛び込んだ。今の見ていてくれたかな…って。


(左/本流との合流点。水の色がこんなに違う)
右/小さな堰があり、その上流に子どもが。おばあさんが見守ってくれるから安心。樹木のトンネルのなかをすり抜けた水だから冷たいんだ)

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