ミネラルヒーリングのあとでくじら岩に行く(2003年9月15日)
 〜滝まで歩く - クジラ岩に登る - 飛ぶ! 


9月の海は、ミネラルヒーリング


熱帯魚を見たくて、吉野川中流域に住む人たちとともに海南町の大砂海岸でシュノーケルをした。海は温かく何時間でも入っていられる感じ。陽射しは八月ほど強くないし、クラゲもいない。泳ぐなら9月。それがぼくの「定説」。

ぼくは足の遅い魚を追いかけていくから、水の抵抗が少ないほうがいい。ゴーグルひとつを持って地球の海で遊ぶのがやりかた。身軽に遊ぶ。

真っ青な熱帯魚、エメラルドグリーンの小さな魚、チョウチョウウオの仲間。それに、フグ、ハゲ、ベラの仲間、コノシロ、イサギの稚魚といった地場の魚。岸から十メートルぐらいの岩礁を住処としている。人が来ても逃げない。

「ここの海、塩が濃い」。そんな声が聞かれる。なのにべとべとしない。波に身体を預けて浮いていよう。

海の写真がないって? 若い女性たちの水着姿をことわりもなく載せるわけには…。ぼく自身が海のなかに漂っているんだから、写真は撮れないよ。

濃いミネラルに癒されたあと、国道55号線を北上して帰路に付く。途中で日和佐川のくじら岩に立ち寄ったけど、もう夕暮れ。

そこへ少年たちがやってきた。すでに谷間から陽の光は消えている。シャッター速度が絞り開放でも2桁にとどまる時間。

物語はここから始まる。
クジラ岩の少し上流には山から滝が流れ落ちている。もちろん人家など皆無の森から落ちてくる水だから、そのまま飲める。

「ちょっと行ってみようかな」。
膝までの流れだけど、意外に早い。少しずつ純子さんは前身していく。
あと少し。
もう目の前に。
滝に手を差し入れる。
「おいしい」。
いい場所だな。
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