ビオトープの学校「千年の森で語ろう」

徳島県では、ブナの原生林で知られる上勝町高丸山周辺に「県立高丸山千年の森」(約116ha)を設定し、県民参加による森づくり活動や森林環境教育の機転としての整備を進めています(平成16年春)。「高丸山千年の森」では、県内でも希少なブナ等の自然林を再生することを目標にしており、楽しみながら植樹、下草刈り、除伐作業などの一連の森づくり活動を継続的に実施していただくための「遊学の森エリア」(5ha)を設定します。平成16年春のオープンに向け、この「遊学の森エリア」での森づくり活動に参加するグループを広く募集します。(文章、イラストとも徳島県パンフレットより掲載)

ということで、森づくりに関心のあるグループは申し込みできますのでどうぞ。
徳島県 林業振興課 (緑化交流担当)088-621-2482 


さて、第11回目となるビオトープの学校は、高丸山です。ときは、2003年11月8日(日)。風がないおだやかな一日で山を歩いていると熱いぐらいです。
  
今回は、地元で林業などを営む田中貴代さんにご案内をいだたきます。貴代さんは、高丸山のふもとの八重地集落で生まれ育ち、徳島県の森の案内人としても活動されています。
 
登山道の途中から見える高丸山山頂。ほとんどの広葉樹は落葉していて、山はベージュに見える。遠くに見えるが、ここから50分もかからない。沢沿いの甘い水で喉を潤し、ブナの天然林やリョウブの林を抜ける楽しみがある。

 





森を知った人と同行すると、道ばたの平凡なできごとさえ、驚きと発見に変えてくれる。ひとりで行ける山でも地元のガイドがいてくれると楽しい。この日は、永年治山に携わってきた矢部さん(会員)からも的確なコメントをいただいた。

シカに樹皮を食べられたリョウブ(左)。ブナに生えたこのキノコは食べられる(右)。 

ブドウのような実はヒオウギ。食べられそうで食べられない(左)。右は、モミジカサ。食用になる山菜。
 

高丸山には、ブナやリョウブの自然林と、スギの人工林が交錯している。スギ林には生き物の気配がほとんどせずに静まりかえっている。アサマリンドウやリンドウが至るところで見られるが、リンドウは上勝町の花。


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