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通行客アンケート調査
4.通行客アンケート調査(N=500)

(1) 今年の1月に行った初の合同セールの認知度

・ 「知っていた」(24.6%)、「知らなかった」(75%)、「無回答」(0.4%)となった。
・ アンケートに答えた通行客の約76%が徳島市民で、その過半数が月に2〜3回以上東新町商店街を利用している調査結果と突き合わせると、合同セールの知名度は低いように思われる。




(2) 合同セールで買い物をしたか

・ 「買い物をした」(18.6%)、「買い物をしなかった」(78.2%)、「無回答」(3.2%)の結果となった。



(3) 東新町商店街の利用頻度

・ 「週に1回程度」(21.2%)がもっとも多く、次いで「月に2〜3回程度」(16.6%)、「週に3回程度」(15.6%)と続く。



(4) 1回当たりの買い物金額

・ 「2,000円未満」(41.0%)がもっとも多く、「2,000円〜4,999円」(27.8%)、「5,000円〜9,999円」(16.4%)と続く。
・ 回答者の属性を見ると、20歳未満が1/3を占めていることから、それに引っ張られたものといえる。後述のクロス集計で検証を試みる。



(5) 東新町で買い物をする理由
・ 「なじみの店がある」(21.7%)、「近くにある」(20.8%)、「慣れ親しんでいる」(19.0%)「行き帰りに便利が良い」と続く。
・ 商店街周辺の生活者、周辺に勤務、通学する人たちが東新町商店街の主な客層ではないだろうか。




(6) 東新町で買い物をしない理由
・ 「欲しい商品がない」(13.8%)、「駐車場が不便」(12.6%)、「神戸・大阪の方が買いたい物が多い」「ただ何となく」(いずれも11.3%)と続く。
・ 品揃えの不満がもっとも多いのは、顧客のイメージする商店街像とその構成店のイメージ、各店が提供する商品にズレがあるからではないか。
・ 買回品を求める顧客は、京阪神や高松へ出向する傾向があり、かつての東新町商店街のように買回品を求める商店会というイメージは希薄になってきている。
・ 駐車場の不便(止めにくい、スペースが少ない、金額が高い)を指摘する声も聞かれたが、これはハード面の問題というよりも、クルマを止めてまで来たいと思わせる魅力がないからではないか。




(7) イベントについて
・ 「いいと思う」(48.4%)のように、半分弱の来街者は評価しており、「イベントによる」(28.0%)と合わせると3/4以上の人がイベントに期待している。
・ その反面、「イベントをしていることを知らない」が1/5近くあるなど、情報発信の工夫が必要である。




(8) どんなイベントが楽しい?
・ 「リサイクル市やフリーマーケット」(35.3%)が多い点は注目される。高知市のひろめ市やアジア調のエスニック風などがもてはやされる昨今、商店街のにぎわいの要素を再構築して提示する必要性があるのではないか。
・ 「コンサート」(19.7%)、「縁日」(13.3%)が多いことも同様の傾向と考えられる。



(9) 東新町商店街に欲しいお店は?

・ 「雑貨屋」(19.5%)、「衣料品やバッグのブランドショップ」(12.7%)、「洋菓子や和菓子の店」(12.1%)と続く。
・ この結果を裏読みすれば、若い女性の欲求を充たす個店ミックスや商店街のイメージ形成が必要と考えられる。




(10)ここ2〜3年、神戸・大阪と東新町商店街ではどちらで多く買い物したか?

・ 「神戸や大阪で買うことが多い」(18.8%)、「ほぼ同じぐらい」(12.0%)、「東新町商店街で買うことが多い」(40.2%)である。
・ この結果をどう読むかであるが、遠隔地である京阪神に出掛ける割合が3割に達している点は注目される。
・ 「どちらもあまり行かないが、県内が多い」(27.8%)は、郊外型のロードサイド店などを求めている傾向ではないか。





(11)ここ2〜3年、高松と東新町商店街ではどちらで多く買い物したか?

・ 「東新町商店街で買うことが多い」(48.2%)、「どちらもあまり行かないが、県内が多い」(26.2%)、「高松で買うことが多い」(15.4%)、「ほぼ同じぐらい」(8.2%)などの結果となった。
・ 東新町商店街で買い物をする割合が高いのは、20歳未満、60代70代以上の回答者が多かったこともあると考えられるが、1/4弱の来街者は高松に魅力を感じていることが判明した。




(12)東新町商店街はどんなイメージ?

・ 「町並みはきれいだが活気がない」(19.8%)、「さびれた感じ」(15.4%)と否定的な回答が上位に来た。
・ 次いで「アーケードや舗装が印象的」(15.0%)とハード面を評価する声があった。その反面「イベントが楽しい」(7.1%)などの声も無視できない。
・ 「若い人向けの店が少ない」(113.%)ことが、行動力のある20〜30代の顧客が京阪神や高松に流出する要因と推測される。
・ いずれにせよ、ハード面での評価がソフト面の評価より相対的に上位にあることが今の東新町商店街を物語っている。施設に依存して個店レベルで魅力を創造してこなかったからではないか。




(13)回答者の属性


・ 住所については、「徳島市内」(76.0%)がもっとも多いのは当然として、「徳島市外」(23.6%)が1/4弱である。
・ 年代については、「20歳未満」(32.6%)がもっとも多く、「60代」(17.0%)、「70代以上」(12.6%)と続く。
・ このことは、クルマ等の移動手段を持たない周辺地域の生活者が来街していることを示しており、すでに高級買回品の顧客層と必ずしも一致していない実態が浮かび上がる。
・ 職業については、「学生」(35.2%)、「家事手伝い・主婦」(26.2%)、「会社員」(10.0%)である。
・ ただし今回の調査には土曜日曜が含まれていないことから即断はできない。







[次回への課題]

・ 今回のアンケートは、土曜日日曜日以外の平日に行ったもので、買い物としては地域住民による日常品が中心となる結果が出ていると考えられる。追って週末の追加調査が必要である。
・ アンケートにご協力頂いた方々の属性にやや偏りがある。好奇心旺盛な20歳未満が1/3を占める反面、警戒心からか中年層の協力者が少なかった。回答者と通行客の属性を一致させることに今後の課題が残った。