「まちおこし〜笑いと涙の試行錯誤 それでも楽し」

内容
徳島県では、住民の手によるさまざまなまちおこしが実践されています。いくつかの事例にさまざまな立場で関わったところから、まちおこしの実践について見えてきたことをお話しいたします。

[ご紹介する事例(予定)]

(1)石井町は、徳島市近郊にあって野菜栽培が盛んな町。商工会青年部の有志によるCATVを活用し、会員が作成した短い番組が話題になっている。実際に個性あふれるコンテンツ(動画)をご覧いただき、わずかな予算で素人パワーが発揮されたこと、その背景事情、めざしていることなどをご紹介。

(2)海を生活の場とする漁師、海を遊びの場とするダイバー。これまで対立していた両者が協働して牟岐町でスクーバダイビングの会社を設立。テレビの取材も相次ぎ、経営的にも軌道に載せている。転機は、柔軟で粘り強い漁協組合長とIターンの人たちとの話し合いから。さて、どんな苦労があったのでしょうか?

(3)上勝町は四国でもっとも人口の少ない町。しかしあえて合併しない道を選んだ。山の木の葉を2億5千万円売り上げる「いろどり」事業に携わる人たちの平均年齢は70歳。しかしその驚異的な収入と生きがいはさまざまな副産物をもたらした。県外からも集まる「棚田の学校」はいままで町内の人も行かないような場所。上勝町ではごみ収集車が走っていない。焼却炉にも火は入っていない。町民自らごみを持参して34種類に分別している実態とは?

(4)2000年1月23日、徳島市内で行われた吉野川の堰をめぐる住民投票では、政治に無関心な若者までもが立ち上がり、雪の舞う街頭のあちこちでプラカードを持つ姿が見られた。老いも若きも有権者の過半数が投票所に足を運び、住民投票は成功。国の可動堰計画を中止に追い込む力となった。乏しい資金のなかでひとりよがりにならない客観的な視点と段階的な戦略、政治色を排除し、市民に共感を得る広報が奏功。民主主義の模範として、英米の一流メディアが取材に訪れたその真相とは?

すべて当事者の一人として関わってきた講師ですが、一方的に話すのではなく、また事例のいいところだけを紹介するのではなく、何が困難でそれをどう解決したか? 成功の要因と今後の課題は何か?についてなどを、ともに考えていく時間にしたいと思います。みなさまのご参加を心からお待ちしています。
(中小企業診断士 平井 吉信)