オンライン商店のマスターたち (2001.4.25)

 大阪市産業振興センターが主催するe-shop博というセミナーがあって行ってきました。(株)ハーストーリィの日野佳恵子さんを司会に、(有)イージーの岸本さんや逸品の森本さんなど今日の日本のオンラインショップ経営の最前線にいる人たちを迎えて実践的な話を伺うことができました。感じられたことは、インターネットで数千万円の月商を上げ、講演会等を渡り歩いている人たちでも成功者だとは思っていないようです。むしろ学べることは誰からも学び、可能性があることはどんなことでもやってみようという姿勢が感じられました。まさに40代前半の経営者、30代のwebマスター(ホームページを企画運営の担当者)たちの商売人道です。その地道な部分が見えてくると親近感さえ覚えます。

 ぼくは聞かなかったのですが、自ら実践しない人が講演したときは、やや違和感があったといいます。電子商取引でこれをやってはいけないという「べからず集」的な内容だったらしのですが、電子商取引と言っても人の心の琴線に触れることが大切。「共感」という心の動きに伴ってモノが売れていくのです。講演もしかりですね。話を聞いたあとにほのぼのとしたさわやかさが感じられない講演、夢が描けない話は真実ではないと思います。

 具体的にいうなら、webでこれができていなければお客様が納得しないという要素、つまり安心感、信頼感、真実性を提供すること、これは不満要因をなくすということですね。けれど「不満がない」と「満足している」ことは違います。いかに満足していただけるかは、オンライン店舗実践のなかで掴んでいくもの。

 今回もっとも参考になったのは、カニを通信販売している北釧水産(株)の若いwebマスター神山恵理子さんの話でした。印象的だったのは、自ら求めて情報を欲しがるお客様にお送りするメールニュースの反応が良いことです。ここは卸業務も行っていますが、数字はインターネットによる個人向けのみを対象としています。

・1997年 メールニュース登録40人 平均月商40万円 メルマガ発行なし
・2000年 メールニュース登録4600人 平均月商800万円 メルマガ週1回発行

 反応率(購買率)は、3〜8%という驚異的な数字です。売上数字やノウハウをオープンにするのはネット販売に携わる人たちの共通点です。メルマガの募集の方法、文体の成功パターン、トラブルを防ぐコツ、送料と購買地域の関係なども見えてきました。

 当初は評判が悪かった楽天については、その利点と活用法が明らかになってきました。自店webとプロモーション法を変えるなどもその方法のひとつです。こうした実践から得たノウハウは100冊の本より貴重です(写真入り詳細レポート)。

 実はぼくもweb(独自ドメイン)で自分の考えやアイデアを公開したり、物販、報告書の販売、遊びの情報提供などを行っていますが、見知らぬ人たちから寄せられるメッセージが楽しみです。物販では個人(販売者)の属性(人となり)を非公開にすることは時代遅れになりつつあります。もちろん属性を隠すことで魅力が演出される場合や、セキュリティ上好ましくない場合がありますから、ケースバイケースです。

 昨日は東京から商品の注文があり、今日は岡山県からメールニュースの申し込みがありました。多岐にわたるテーマで数十ページあると、どこかには反応があります。オンラインコミュニティや電子商取引のノウハウは、どんどん公開してみなさんと共有していきたいと思います。また一人でも真剣に話を聞いてくださる方があれば出かけます。毎月数回は研修会を開いていきますので、お気軽に声をかけてください(070-5680-7800)。

Copyright(c) 2001 office soratoumi,All Right Reserved