ときめきの片思い?
土曜日の事務所。もちろん休み。夏川りみのCDを聴いているところにひょっこり県庁務めの友人がやってきた。「異動はどうだった?」「いや、なかったよ」。彼は自ら望んで本庁ではなく県南部の日和佐支所で仕事をしている。そこがお気に入りなのだ。

「おっ、これええな」。さっそく彼がりみちゃんに反応した。思い起こしてみれば、ぼくの友人たちは、例外なく沖縄が好きだ。旅するもの、三線を引くもの、ぼくはまだ行ったことがないけれど、もちろん沖縄が大好き。音楽が好き。

ぼくの友人たちは例外なく、川が好き、海が好き、山が好き。なぜかタバコを吸う人間はいない。パチンコへ行く人間もいない。高価なクルマに乗っている人間もいないが、モノは大切にしているようだ。

だけどみんな人が好き。初対面でも打ち解けるから、友人と友人を気兼ねすることなく紹介して輪を拡げている。だけどみんな信念を持っている。それぞれが自分の生き方を真摯に実践している。

ぼくは、経営コンサルタントをやっている。営利と非営利の両方からやりたいことをやっている。経営といっても、個人商店から一部上場を狙う企業、第三セクターまでさまざま。もしかして第三セクターの経営コンサルティングは四国内で第一人者かもしれない。地域づくりや農業経営もお声がかかる。どこの誰に対しても一度も営業に行ったことはない。お声がかかるので引き受けてるだけ。でもやりたくない仕事はやらない。

ぼくも含めて友人たちは自民党が嫌い。というかどこの政党であっても(脱政党)。けれどこの国の行く末を真剣に考えている。無党派だけれど政治には極めて関心が高い人たちだ。実はこうした人たちが、徳島での第十堰の住民投票や勝手連による知事選を成功させた。

私利私欲とは無縁だから楽しく活動している。お金なし、知名度なし、名誉欲なしの友人たちが続々と市町村議選、市長村町長選、県議選などに出馬し、すでに政治家として活動をしている人も多い。市民と政治をつなぐメッセンジャーとして。

議会を一度でも傍聴してみて。あまりの議論の稚拙さにモノが言えなくなるから。ぼくもあちこちの議会で何度かプレゼンしたことがあるから実感できる。「こんな人たちに任せられない。わたし、やる」って思わなきゃ。もっと普通の感覚の生活者の代表みたいな人が政治の世界に打って出る。そして良識ある学者や実践派のコンサルタントなどを政策ブレーンに持てばいい。インターネットもあるし。

現実から逃げたって心は絶対に癒されない。例えアロマテラピーやマイナスイオンを浴びたところで現実生活で負けてりゃ一時的な気休め。自分のやりたいことがあるからこそ、苦しくても立ち向かっていけるはず。

え、やりたいことがない? ならやりたいことが見つかるまで探し抜こう。やりたくないことをやることは人生のムダ。お金では買えないかけがえのない時間。いまこの瞬間とて刻一刻とたゆまず動いている。我慢の仕事、自分にウソを付く仕事なんて虚しい。生活がかかっているから辞められないというのは理屈としてはわかるけど、ほんとうにやりたいことがきっとあるはず。逃げないで。

やりたいことをやっていく道の向こうにあるもの、そしてそこにたどりつくまでの過程を大切にしている。みんな、そうありたいね。

えっ、パートナー探しもそうなのかって? そう聞かれると困るけど、少なくとも共感しあえること。これに尽きるよね。残念なのは、ぼくが相手に共感していても、相手がぼくに共感してくれないことが多くてね。でも相変わらずささいなことに感動している毎日。ときめく恋愛は、片思いかもしれないよ。


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