水生生物による水質調査(ビオトープの学校第8回目) その1

講師の杉本秀司さん。いつも熱心にご指導をいただいています。今回も30度を越える残暑のなか、駆けつけていただきました。

広々とした今山橋の河原ですが。昨年までは潜水橋がありました。そのたもとにアシが生え、水深の変化があった場所ですが、潜水橋が撤去されてからはザラ瀬のようになっています。

説明を聴いている子どもたちですが、本心は一秒でも早く水に入りたいのです。


この日の参加者は、勝浦町から大人6人、子ども15人。徳島市内から大人5人、子ども7人、上勝町から大人1人、小松島市から大人1人、それに講師を加えて総勢36人です。
場所   勝浦川本流 今山橋(勝浦町)
実施日 2003年8月23日(土) 10時〜12時
水温  23度
気温  32度
水位  平常よりやや高い
水深  10〜30センチ
川幅  約50メートル
水底  小石〜こぶし大の石
観測データ →参照
講師  杉本秀司さん(徳島市環境保全課)
主催  勝浦川流域ネットワーク

水生生物による水質調査は、1998年に開始して以来、ずっと今山潜水橋のたもとで続けています。昨年、潜水橋が撤去されましたが、場所は変えずに定点観測しています。

今年は記録的な大雨が続いた8月です。そのため、水位はずっと高く、また濁った日が多かったのです。この日もまだ水位はやや多めですが、濁りはなく、新しいコケが生え始めていたので、腕をくすねていたアユ釣り師にとっては待望の一日だったのではないでしょうか。

今回の注目点のひとつは、8月の大雨とそのため半月にわたって続いた高い水位がどのように水生生物の生息に影響を及ぼしているかです。また、大雨が川底を流してくれたため、コケの状態等は大変良く、ここ数年で川底はもっとも良い状況かもしれません(見た目の透明感、アユ釣りにとって新しいコケが生え始めたという意味で)。

ところが、観測してわかったことは、意外に水生昆虫は流されていませんでした。その理由として、杉本さんは「生息場所の石の状況が浮き石ではなく、しっかりと川底に埋まった根石のような状態で見られるためではないか」と説明してくれました。


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