男は匂いで選ぶ?
知人の女の子が知り合いの男性(50代ぐらい)からこう言われたらしい(なんだかややこしいが)。

「男は匂いで選びなさい」。

その真意(こころ)は、
女性の五感の鋭さそのものを言い得ているように思う。
女性は、打算的なようで、
最後は男性を生理的に受け入れるかどうかで判断しているように見えるときがある。

 「この人なら抱かれても…」
 「この人だったらしてあげられる…」

匂いというのは、体臭だけではない。
食べるときに、
腐っているかどうかを判断するのは微妙に普段と違う匂いだ。
もちろん腐敗したからといって匂うとは限られない。
それでも人の五感は腐敗を見抜いてしまうことがある。

ぼくは、石けんの匂いがする、といわれるときがある。
もちろん普通の会話の最中である。
何人かにそう言われた記憶がある。
確かに毎日からだを石けんで洗っているけれど、
無添加という点を除けばどこにでもある石けんだ。
ちなみに無添加とは、
エデト酸塩や安息香酸、香料などを加えてないJIS3303規格の石けんをいう。

そうか、それを使っているかなのかと思ったが、
どうも違うような気もする。

これはどうやらぼく固有の匂いではないかと思う。
  • 煙草を吸わない
  • (好きな香りはあるけれど)コロンは付けない
  • アルコールは適量飲むが飲みには行かない
  • 空気のきれいなところで仕事をしている
  • 脂ぎった肌ではない、
などさまざまな自分固有のクセや特徴を捉えていくと、
石けんの匂いのような男になるのだろうか。

もっとも石けんのような匂いって
生理的に好きかどうかは聞けないでいる。
そんなことを言う相手の目の輝きから、
匂いが嫌われているわけではなさそうだとは感じるのだけれど。

少しでも多くの子孫をあちこちに残したいオスの特性と、
少しでも優秀なオスの子孫を選んで残したいメスの特性が、
文明の殻を被ったヒトにおいても
せめぎ合っている瞬間なのかもしれない。

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