幸福拡大レンズがあるから

珍しく夕食が早めに終わった時間に事務所に佇んでいる。
ようやく6時をまわった頃。
こんなことは年に数回しかない
(このあと、19詩から打ち合わせがあるのだけれど)。
ひたひたとわき起こる充実感が止められない。

さして自慢できるものはないし、
「こんなすばらしいことが起こっているんだ」
と誰かに説明したところで
「?」
と思われる程度のこと。

確かに文字に書くと、
誰が見ても大したことはない。
それでもこんなに恵まれていると思えてしかたがないから、
森羅万象に向けての感謝の気持ちで満たされる。
ありがたいから感謝するのではなく、自然にそうなってしまう。
御利益を期待して拝む神様も悪くないけれど、
神様が御利益を授けたくなるような参詣者というのもいいのでは。

といっても、ぼくは宗教や教えめいたものには興味がない。
もし、宗教にはまっている人たちが
よりどころとする教えを失っても自分の存在感は変わらないのだろうか。

ささいな良きことを拡大して見られる心のレンズ。
いつのまに装備したのかわからない。
苦しいことはたくさんあったような気もするけれど、
終わってみればすべて楽し。

きょうも夜中まで自分のやりたいことをやる。
そうしてて感謝の気持ちで寝る。
朝、目覚めることがもうひとつの楽しみ。

ほんとうに何もないのだけれど。


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